みなさんは子育てと仕事の両立について悩みはありませんか?
私は公務員としてフルタイム勤務していた中で、子どもの成長と向き合う時間の少なさに悩み、思い切ってフリーランスという働き方を選びました。今回はその決断に至るまでの背景と、退職後の変化についてお話しします。

看護師から保健師、そしてフリーランスへ|働き方に悩んだ20代・30代
「安定」を信じて選んだ看護師という道
大学卒業後、公立病院に看護師として就職しました。両親からの「公務員が一番安定」という価値観に影響され、私自身もそれが理想だと信じて疑いませんでした。
しかし、現場での勤務は想像以上に過酷。夜勤、長時間の残業、休日出勤が当たり前で、「この先この働き方を続けられるのか…」という不安が頭をよぎるようになりました。
転機となった教員への異動と「働き方の違い」
看護学校への異動をきっかけに教員としてのキャリアがスタート。夜勤がなく、カレンダー通りの勤務が可能になったことで、働き方が大きく変わりました。
その経験が「働き方が人生に与える影響」の大きさに気づくきっかけとなりました。
念願の保健師として働くも、待っていたのは子育てとの葛藤
理想の仕事と現実の両立の難しさ
30歳が近づいたころ、自治体の保健師の採用枠が広がり始め、もともと目指していた保健師への転職を考えるようになりました。採用試験の受験可能年齢も上限ぎりぎりになっていたので、転職を決断しました。
保健師として働く中で結婚・出産を経験。子どもが2人になったころ、仕事と家庭のバランスが限界に達します。
毎日、早朝の登園・夜遅いお迎え、散らかった部屋に手つかずの家事…。仕事で「子育て支援」をしていながら、自分の子育てには手が回らないというジレンマを抱えていました。
「このままでは後悔する」―退職を決断した夜
子どもの寝顔を見ながら「この時間をもっと大切にしたい」と感じた瞬間、退職を決意。公務員という安定を手放すのは不安でしたが、それ以上に“子どもと過ごす時間”の価値に気づいたのです。
フリーランス5年目の今、働き方と子育てのバランスは?
経済的なゆとりより、心の余裕が生まれた
現在は、子どもの学校行事や習いごとを優先しながら、時間に縛られず働く毎日。収入は減りましたが、心のゆとりと子どもとのつながりが深まり、生活の満足度はむしろ高くなりました。
「働くこと」への価値観の変化
フリーランスとして仕事を選べるようになった今、仕事のやりがいが増したと感じます。新しい人との出会いや挑戦も多く、自分らしい生き方ができている実感があります。
自由な働き方を選べる今だからこそ、自分と家族に合った選択を
育児と仕事の両立に悩んでいる方へ伝えたいのは、「無理に頑張りすぎなくてもいい」ということです。働き方はひとつではありません。
今は公務員、会社員、フリーランス、副業…と、多様な働き方が選べる時代。家族やライフステージに合わせて「一番大切にしたいこと」を軸に選んでいくことが、後悔のない選択につながると思います。
